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陥入爪・巻き爪

2008.05.01手術情報

陥入爪(かんにゅうそう)とは

爪の端が皮膚にくい込んでいる状態のことです。 足の親指に多く、深爪・靴による圧迫・スポーツ・打撲などが誘引となり、炎症が起こります。ひどくなると強い痛みや腫れ、うみが出るなどの症状が起こります。
陥入爪

巻き爪(まきづめ)とは

爪がカーブした状態のことです。時には両側がくっつくほどに変形することもあります。爪の下で骨の変形があったり、爪の水虫が原因のこともあります。
巻き爪

陥入爪・巻き爪の治療

1.切らない治療

コットンパッキング
爪甲と皮膚の間に綿を詰めます。こうすることで皮膚への刺激を和らげることができます。
チュービング
爪甲の端にシリコンチューブを差込み固定します。コットンパッキングと同じく、皮膚への刺激を和らげる方法です。
コットンパッキング・チュービング
超弾性ワイヤー
爪甲の先ののびた部分に2ヵ所穴を開け、特殊なワイヤーを通します。丸くなった爪甲を矯正し、皮膚へ食い込まないようにします。
超弾性ワイヤー
人工爪
人工爪を爪の先につけ、爪甲の形を広げ、皮膚に食い込まないようにする方法です。
  • ※ワイヤー、人工爪の治療については保険適応となりません。
治療費用
超弾性ワイヤー 16,500円
人工爪 11,000円

2.手術治療(手術は局所麻酔で可能です)

部分抜爪(ぶぶんばっそう)
感染が高度な場合、食い込んでいる爪甲を部分切除することがあります。一時的に炎症を押さえることができます。
爪母切除(そうぼせつじょ)
陥入・変形部の爪母(爪を作るもとの組織)を切除することにより、そこから爪が生えないようにします。
爪母切除
フェノール法
陥入部を部分抜爪し、フェノールをしみこませた綿棒をあてて爪母を破壊します。
爪床形成(そうしょうけいせい)
巻き込みが強い場合、爪の下の骨を削って平らにする手術を行います。手術をしても再発する方もいますが、その場合は症状を見て、上記のどれかの治療をくり返せば改善します。
手術費用
保険適用
合併症
感染、血腫、爪変形などです。
爪の根元付近に、嚢腫(袋状のできもの)や棘状の爪が生えることがあります。
この場合は追加治療が必要です。数年後に爪が再度変形することがあります。
予後(経過)
  • 手術当日は出血が多いので、患肢をできるだけ高い位置に保って安静にしてください。
  • 2~3週間は滲出液が出るのでガーゼ保護が必要です。
  • 縫合した場合は、約2週間後に抜糸を行ないます。
  • 爪が一旦はがれて、新しく生え変わるまでは数ヶ月かかります。